少しハニカム構造体

ふみのつれづれ

矜持

トランスジェンダーとしての矜持ということで言えば私は甚だ意識低い系なので、普段スカートも殆ど穿かなければお化粧もほとんどしないし、性別変更の審判も東京家裁でさっさとやってしまったし(後進の一助になるという理由で、まだ性別変更の審判が一度も下りていないたとえば郷里のちいさな裁判所に申し立てを起こす人もいる)、そんな私だが、今の会社には履歴書に性別変更をした旨を書いて採用された。

まあ、この経緯も実を言えば意識低い系なのだけれど、ハローワークで私の担当になった就職コーディネーターさんが、今は就職も大変だからアピールできるところは積極的に武器にした方が良く、福祉系の仕事なのだし、性同一性障害である自分は障害者さんの立場により寄り添えるということを売りのひとつにした方がいい、と勧められてのことだった。

なのでまあ、結局グダグダな話しなんだけど、性転換から14年目にして、結果的にちょっとだけ一矢を報いたかたちになったわけだ。それも、トランスジェンダーの看板背負って生きたいわけではないので会社内のナイショにしといてくださいね、という、これもまあ、かなり情けないカタチで。