少しハニカム構造体

ふみのつれづれ

妙にすがすがしい

今の職場についてスパッと話すのはちょっと難しい。施設ではないし純然たる一般企業というわけでもないし、まあ、障害者雇用に力を入れている企業の中の、その就労支援担当、というところ。

資格を持っているわけでもない私がこの仕事を選んだのには、正直言うとまあ打算とかいろいろあって、にもかかわらず、妙に毎日が楽しい。人に話すと「たいへんでしょ?」とか「ふみさんは優しいから」とか奉仕の精神みたいなこととか、必ず妙なフィルタがかかってるような反応をされるのだけど、毎日けして何かしてあげてるわけではなくて。そりゃあ彼らがこなすにはちょっと難しい部分を補完して仕事をぜんたいとして完成させるという役割は担ってはいるけれど、それでもわりとフツーに付き合ってる。

しかも、ここからが重要なのだけれど、日々彼らと付き合っていて、私のそれまでは満たされていなかった部分が何故か満たされている感じがすごくある。たとえば夜、ぱったり飲みに出歩かなくなって、以前は飲みに出歩くことで充足させていた部分に今の仕事が置き換わってピッタリ嵌まった感じがある。なぜそうなるのか、私にはよくわからないのだけど。だから少なくとも彼らと接することに、今のところストレスもほとんど感じない。まあまだ入社半年だし、これからホントの試練がやって来ないとも限らない。

仕事帰りによく行く喫茶店に行って、飲み仲間だった人と一年ぶりで会う。飲みに出歩かなくなった言い訳に去年の暮れ頭の手術をした話をしたのだけど、飲みに出歩かなくなったホントの理由は今の仕事。たぶん話してもわかってもらえそうになかったから。

日曜日だし、その人はこれから近くで飲むのかな。笑って手を振って別れる。飲み仲間だったにしては妙にすがすがしい感じで。